どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

毒の話

私の周りには毒が溢れています。

実験で使うからです。

毒とは言え、それは薬とは表裏一体です。

例えば、写真に写っているのはインドメタシンです。

抗炎症薬として湿布などに普通に入ってます。

でも、毒です。

今日はパラホルムアルデヒドを使いました。

皮膚が軽くぴりぴりしています。

他にも棚を開けると、アジ化ナトリウムや青酸系の化合物もあります。

アジ化ナトリウムは毒入りポット事件で有名ですよね。

私の周りには毒が溢れています。

これは裏を返すと、容易に毒が手に入る環境にあるということです。

誰かの食べ物に毒を混入するのは簡単ですし、逆に自分の食べ物に毒が入っていても気付きません。

実はこれはとても危険な状態です。

もし誰か、後先考えない人が暴走したら、毒を盛られる可能性があるからです。

これじゃあ、おちおちお茶も飲めません。

周りはみんな敵です。

ふと思ったんですが、そういえば私は今日パラホルムアルデヒドを使った時には白衣を着てません。

試薬を色々使った後に手を洗い忘れることも結構あります。

ということは服や手に毒物が付いている可能性があります。

これじゃあ、おちおちお茶も飲めません。

どうやら敵は自分だったみたいです。