どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

優先順位

私はマウスを使って研究をしています。

そして内容的にストレスに関係するような遺伝子の解析が多いため、実験の条件設定にはとても気を使います。

どうするのが「実現可能な範囲で」ベストの条件なのか、の検討はとても重要です。

そして一度条件が決まったら、確実にそれを遵守します。

全てのマウスについて、検討したい刺激以外の操作、状況を同一にしないと比較できないからです。

気持ちもフラットにして、同じリズム、同じペース、同じテンションで、同じ時間に同じ操作を同じようにトレースしていきます。

もちろん全ての実験において完全に同一の操作を行なうことは不可能ですが、可能な限り同一に近い条件で行ないます。

「自分の操作」により生じるばらつきを出来得る限り無くしたいからです。

多分、似たような研究をしている人にとっては言うまでもない、当たり前の話なんだと思います。

現在行なっている実験は、ベストの条件設定になるように操作を行なうと、必ず実験が日曜日になります。

そうなるように実験を組んでいるから、とも言えます。

なので何も考えずに日曜に実験をすることにしています。

マウスの準備から条件設定等々には結構な時間を費やしているため、私にとっての優先順位は常に「マウスが一番」です。

だから例えば明日の日曜に、可愛い女性に「どうしても今日会いたい」と言われたとしても、「今日は無理。だってマウスが居るから。」と断らないとならないんです。

「私とマウス、どっちが大事なの?」と聞かれたとしたら、「大事の意味合いは大分違うけど、どっちも大事。とりあえずマウスが終わるまで待って。」という有様です。

そう考えると、万に一つもこのような状況に陥ることが無さそうな私の現状は、中々捨てたものではないのかもしれません。

彼女居なくて良かった。

ホントですよ。

嘘じゃないですよ。

本心からそう思ってますよ。

ふぅ。

こういうことは「私の現状」が変わってから考えるべきでした。

ダメージが想像以上に大きかった。