どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

当事者としては

笑い話では済まないんですよね。

就職難の博士たちへ、国立8大学が企業との交流サイト

思い切ってほぼ全文を転載です。

国立8大学が、インターネットの“社交場”と言われる「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」のウェブ・サイトを独自に運営することになった。

就職難の博士たちを支援するためで、近く本格サービスを開始する。

大学院博士課程修了者は、「視野が狭い」「柔軟性に欠ける」などの理由で企業から敬遠されがち。東工大の調査では毎年、国内の約1万4000人の修了者のうち、5割程度しか就職できない。

北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大と東工大の工学部が開設する「大学SNS」は、交流によって“浪人博士”たちの関心の幅を広げ、企業との接点を増やすことを狙う。

5割就職できていると書いてありますけど、この5割にポスドクが入っているか否かが問題です。

ポスドクを入れてこの数字だとしたら、それは期限が切れたら無職に逆戻りなので実際の数字はもっと低いものになるはずです。

ここでのポスドクは「契約の研究員」という意味です。

なぜ「博士」が余ってしまうかと言うと答えは簡単で、需要に対して供給が多すぎるからです。

大学院重点化の弊害です。

まず需要を増やした上で供給を増やせば良かったところを、とりあえず供給だけ増やしたら余ってしまったのが現在の状況です。

学位(博士号)をとるためには相応の時間を費やさないとなりませんし、そうしてまでとった学位があってもその後の進路は限りなく不透明です。

収入を得られるかどうかも怪しい。

当事者としては全く笑えませんが、このような事態になることが分かってても博士に進学した私はちょっと可笑しいかもしれません。

このSNSが実際にどの程度機能するかは分かりませんが、ちょっと様子を見てみようかと思います。

できればこのSNSの中に入り込んで。

いつからスタートとか、どうやったら入れるのかとかはさっぱり分かりませんが。