どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

話せば分かる?

誰か他人と「議論」をするということは、その根本に「話せば分かる」という前提があります。

この場合の「分かる」とは「理解できる」ということであり、内容については賛成、反対、どちらの態度も取りうる状態です。

相手の言っていることを理解できて初めて、そのことに対して自分の意見を表明できるからです。

以前ヴォルテールの「私は君の言うことには反対だ。しかし、君がそれを言う権利は死んでも守る。」という言葉を引用したこともありましたが、このような態度を取るためには「理解」のステップは不可欠です。

相手の言っていることが、自分の考え方や理念、感性などから余りにも遠く、全く理解できない場合には一体どうしたら良いんだろう、と最近よく悩みます。

こちらの言っていることに関しても、相手はなかなか理解してくれなくて、場合によっては聞く耳も持たないという場合です。

お互いに「理解できない」と、すでに「議論」は無理です。

そして私は、とにかく相手の言っていることが理解できないと(もちろん理解しようと最大限の努力を払った上で)、そのことを全て拒否してしまう以外に対処できません。

その「拒否」を実際の言動に顕すか否かは別問題としても。

現状ではまだ「理解はどうにかできるけど、到底納得はできない」という相手との話なので、上記で想定したケースよりは幾分マシです。

でもお互いが「理解」に至るまでに相当の時間をかけてしまっているので、「議論」としては限りなく不毛です。

「説明」に費やされる時間が多くて。

良質な「議論」をしてみたいです。