どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

グラデーション

めっきりとくっきりと寒くなってきました。

寒いと屋上での缶コーヒータイムがどうしても減ってしまいがちなのですが、この時期の屋上でこそ味わえるような楽しみもあります。

それは、夕暮れ時の空。

寒さが日一日と厳しくなっていくこの時期は、空気が非常に澄んでいるように感じます。

真冬も澄んでいることは間違いないのですが、晩秋から初冬の時期にはまたそれとも少し違った澄み方のように思います。

そんな空気の日に、夜と昼の狭間の時間帯に、屋上で空を見てみると、とても綺麗なグラデーションを見ることができます。

橙色から濃紺までのグラデーション。

この「昼と夜の狭間」の時間は「黄昏」と表現しますが、これは「誰そ彼」の意味だと聞いたことがあります。

「あの人は誰?」ということですが、見える人影が「人か物の怪か分からない」という解釈もあるみたいです。

「昼と夜の狭間」というのは「この世とあの世の狭間」でもあるからかなー、と思います。

そんな気持ちで空を眺めていると、何となく私自身が「人か物の怪か」分からないような気分になってきます。

存在自身が、「人」と「物の怪」との間でグラデーションを描いている感覚。

ちょっとだけ、不思議な感覚です。

ところで、「物の怪」って「お化け」ですよね。

「お化けにゃ学校も、試験も何にもない」はずです。

あー、今は物の怪になりたい気持ちで一杯です。