どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

観客席にて

先日、とある合唱団の舞台を見てきました。
歌いながら劇をしている感じなので、「合唱劇」と表現すれば良いんだと思います。
ミュージカルとはまた違った感じ。
私は、観客席で舞台を見てました。
この発表会を見に行ったそもそもの理由は、友人が舞台の上の人だったからです。
「時間があったら見にきておくれ」
「行けたら行くよ」
こんな感じで事前に会話がなされていたんです。
「もちろん行くぜ!」と返事できなかったのは、ちょうど博士論文と時期が重なってしまっていたので、確約できなかったためです。
これについてはちょっと反省しています。

「舞台」って結構不思議ですよね。
「舞台」は観客席を、「観客席」は舞台をそれぞれこれ以上ないというくらいに意識しているのに、基本的にお互いに接触はありません。
それぞれの世界が、それぞれに存在しているように見せかけながら、お互いの世界に対して最大限の影響力を行使している印象です。
凄く面白いです。

さて、舞台なんですが、「銀河鉄道の夜」を題材とした合唱劇でした。
合唱団の人達の中に友人の姿を発見したので、とりあえずそこを凝視してました。
「おぅおぅ、ちゃんと歌ってるな(にやにや)」と。
配布されたプログラムを見ると、友人にも役が割り振られている模様で、ちょっと驚きつつ出番を楽しみにしていました。
出番以外の人は後ろで合唱しつつ(適切なタイミングで色々な歌が挿入されたので、面白かったです)、出番が来ると前に出てきて演技をする(そして歌う)というスタイルの劇でした。
最初は友人を見てニヤニヤとしていたんですけど、段々とストーリーが進むに連れて内容そのものに惹かれてしまい、最終的には友人そっちのけ(ごめんよ)で見入ってました。
主役級の子(と言ったら失礼かな、高校生くらい多分)たちが凄く上手だったので。
この合唱団を見てて面白いなあ、と思ったのは、小学生(以下?)くらいの子から年配の方まで、年齢層がとても幅広かったことです。
だからこそ、銀河鉄道の夜という題材を合唱劇という手段で表現できたんだろうと思います。

友人の役は、ストーリーに大きな意味をもたらすような、非常に重要な役どころでした。
「おー、すげー、ソロで歌ってるー」と、観客席でひとりテンション上がりまくりです。
私は歌を歌えないですし、舞台もやったことないですし、そんな全く知らない世界の上で、自分のよく知っている人が頑張っているのは、ちょっとだけ感慨深いものがありました。
私にとっては全く知らない一面だったんですよ。
私もその友人に、彼の知らない私の一面を見せたいところなんですけど、何も無いなあ、という感じです。

と言うことで、見に行って本当に面白かったです。
もしまた発表会があるときには是非行きたいので、声をかけて下さい(私信)