どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

ラジオ

最近、と言ってもここ数ヶ月のことですが、車に乗るときにラジオを聞いています。
結構面白いんです。
今は夏休みですから、ちょっと前まで「子供相談室」のようなものが放送されていました。
これは主に小学生の質問(「サイエンス」で括られるものが多いです)に対して、専門家の人が回答する形でした。
質問が割と高度なもので、しかし平易な言葉で説明しないとならなかったりで、自分はどちらかというと「専門家」の人に感情移入して聞いてしまっています。
加えて、非常に勉強になることがあって、「なるほどなあ」としばしばあります。
先日あった質問は、
「どうして虫の血は赤くないんですか?」
でした。

これは日頃から虫をあれやこれやしていないと思いつかない質問です。
私も「虫の血はそういえば赤くない」ということは知っていたものの、それが「どうして」なのかは知らなかったため、興味を持って聞いていました。
専門家の方は「血が赤いのは酸素の運搬のためのヘモグロビンの色だ(意訳)」と答えていました。
うん、これは知ってる。

次に「酸素を末梢まで運搬する必要があること(意訳)」を説明していました。
うん、これも知ってる。

そして「昆虫は気門から空気を取り込んで、全身に巡る気管によって酸素を運んでいること(意訳)」に言及していました。
うん、それも知識としては持ってる。

「だから血液で酸素を運ぶ必要がないので、赤くないんだよ」
!!!!
なるほど!!!!

一個一個の要素は知っていたのに、私は虫の血が赤くないことの理由に思い至らなかったので、凄く勉強になりました。

そんな感じで楽しんでいるラジオですが、もともと聴き始めたきっかけは震災でした。
ラジオが一番、生活や再建に必要な情報を流し続けてくれていました。
私自身は大きな被害もなくかなり早い段階でほぼ元通りの生活を取り戻せていましたが、私の周りの人にはそうでない人も居て、そのような人のために一つでも役に立つ情報が欲しかったんです。
ガスの復旧情報、給水車の場所、支援金のこと、罹災証明の申請方法、無料相談窓口の受付日、税金への対応、等々々々々、欲しい情報、必要な情報はいくらでもありました。
ネットも情報収集には役立ちますが、そもそも「必要な情報が何か分からない」ことからのスタートでしたので、延々と情報を流し続けてくれていたラジオは有り難かったです。
ラジオで知った情報を、ネットで詳細に調べることは、簡単ですから。

もう一つ重要なのが、緊急地震速報
基本ラジオを聞くのは運転中ですから、ピヨーンピヨーンピヨーンと緊急地震速報がラジオから流れると、どうしようどうしようどうしようとあたふたするのですが、それでも可能なときは車を寄せて止めて安全を確保することができます。
その結果、揺れが大したことないときは、ほっと胸を撫で下ろせば良いだけですしね。