怪奇現象
今日は所用があったのでバスに乗りました。
所在なげに窓の外の景色の流れる様を眺めていたら、ぽつぽつと雨が降ってきました。
すると、バスの中に居るはずの私の手の甲に雨粒がポタっと落ちてきました。
「え?何故雨がここに落ちてくるんだろう?」
天井を見ましたが、雨漏りをしている様子は無さそうでした。
最初に考えたのはテレポーテーションでした。
雨粒が瞬間移動して車内に入ってきたと考えました。
その際に仮説として思いついたのは、マイクロブラックホールの蒸発です。
次に考えたのは、原子の運動についてです。
例え固体であってもそれを構成する原子は絶えず運動しています。
そうすると、バスの車体を構成する原子と雨粒の原子がちょうどいい感じに運動した結果、スルッとバスの天井をすり抜けてしまったと考えました。
可能性はゼロではないと思います。多分。
こうやって色々考えている間にも、ぽつぽつと手の甲には雨粒が落ちてきていました。
いくら何でも確率的におかしいです。
雨粒の落ちてくる様子をつぶさに観察した結果、ようやく一つの結論に至りました。
普通に窓が開いてました。
ここまで考えないと、「窓が開いてるんじゃないか?」という考えに至りませんでした。
「窓は開いてないもんだ」と思い込んでいたみたいです。
先入観なしに物事を見るのは、難しいです。