カエルを擁護
「井の中の蛙 大海を知らず」という諺があります。
goo辞書によると、「狭い世界に閉じこもって、広い世界のあることを知らない。狭い知識にとらわれて大局的な判断のできないたとえ。」とあります。
果たして本当にカエルは世間知らずの、粋がっているただの馬鹿なのでしょうか?
これを判断するには、大海を知るものを登場させなくてはなりません。
海に棲んでいる生き物なら何でもいいのですが、仮にうみうしを登場させます。
うみうしは海に棲んでいますから、海の広さを知っています。
従って、「知っている世界の広さ」はカエルよりもうみうしに軍配が上がります。
でも、それだけで「うみうしの方が凄い!」とは判断できないと思います。
井戸の中は狭いですが、それだけにカエルは自分の棲んでいる世界を熟知していると推察できます。
一方でうみうしは、「海」という世界をきちんと把握できているのでしょうか?
このことには疑問符がついてしまうと思います。
つまり「知っている世界の理解度」はカエルに分があります。
カエルはスペシャリストなのです。
また、カエルは確かに「大海」という世界を知りません。
しかし、うみうしは「井戸の中」という世界を知りません。
従って「知っている世界が一つしかない」という点ではどちらも同じです。
仮にカエルが井戸を飛び出して、あるいはうみうしが海から這い上がって、別な世界を知ろうとしたならば、その行為こそが、所謂「井の中の蛙」からの脱却なのです。
結論。
鉄板の上の世界を熟知していながら海へと飛び込んだ、たいやきくんは凄い。