専用
ちょっと古い話で恐縮ですが、10月に学会で神戸に行ったんです。
神戸駅のホームに着くと、丁度三宮方面の電車が発車するところだったので慌てて飛び乗りました。
「ふ~、やれやれ。どうにか開始時間に間に合いそうだ」
安心しきってました。
ちょっと辺りを見回すと、向こうの方でおばちゃんがこっちを睨んでいました。
あっちのお姉さんもチラチラとこっちを見ていました。
ひょっとして社会の窓が開いているのかと思って確認しましたが、しっかりと閉じられていました。
社会との接点が希薄な私の現状を体現してくれているかのようでした。
それで、注意深く辺りを見回すと、この車両に乗っている男は自分一人でした。
しばし考えた後、ようやく事態を理解しました。
「女性専用車両」初体験です。
私の住んでいる仙台には、そんな気の利いたものはなかったので(多分)、状況の把握に時間がかかってしまいました。
そそくさと隣の車両に移動しました。
確かに女性専用車両に乗ってしまった私が悪いんですが、おばちゃん、そんなに睨まなくてもいいじゃないですか。
でも、「女性専用車両」って微妙ですよね。
何で「男である」という理由だけで乗車拒否されなくてはならないんでしょう。
勿論、主目的である「痴漢防止」に異論を唱えるつもりはありません。
痴漢行為は最低なことだと思いますし、女性を痴漢から守るのは当然です。
しかし男全体を「犯罪者予備軍」として捉えられているようで、気に障るのも事実です。
「法の下の平等」に反しているような気がしなくもありません。
また、「女性専用車両内」で「防犯ブザー」の配布を行なった近鉄の例もあるようですので、尚更わけが分からなくなります。
「防犯ブザー」を配布するなら「女性専用車両」は要らないですし。
また、痴漢には「痴漢冤罪」という、男性側が被害者となるケースがあります。
痴漢してなくても、女性に「この人痴漢です」と言われれば、男はもうどうしようもありませんから。
だったらむしろ「男性専用車両」も設けた方がいいのでは無いかという気もします。
「女性専用車両」がある電車には「男性専用車両」も作ればいい。
何となく平等感がありますし、満員電車だって安心して乗れます。(ムサいけど)
本当は「痴漢」が居なくなれば万事解決なんですけどね。
それは残念ながら理想論だし、自分にできることは「痴漢行為をしない」ことと痴漢を発見したら勇気を出して「女性を助ける」ことくらい。
もし、女性専用車両に乗ってしまった男性を見かけた時は、あんまり睨まないであげて下さい。
多分、うっかり乗ってしまっただけですので。
だからおばちゃん、そんなに睨まないで。何にもしないから。うっかりしただけだからorz