どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

世界基準

今日はちょっくら講演を聴いてきました。

この講演は小規模(聴きに来た人10人居なかった)ので、気合いが入りました。

寝たら目立つなー、と思ったので。

内容は、薬物(今回の講演ではモルヒネやコカインだった)依存や中毒、禁断症状などの分子メカニズムの研究について、といった感じでした。

特定の遺伝子を潰したマウス(ノックアウトマウス)の、薬物に対する応答を観察することで、その潰した遺伝子の作用を解明するというアプローチでした。

最近では割と一般的な方法です。

講演自体は非常に面白かったのですが、残念ながら自分の研究に役立ちそうな情報は無かったかな、という印象でした。

今回講演した人は、NIH(米国国立衛生研究所)の人(恐らくアメリカ人)だったので、講演もスライドも全て英語でした。

英語の講演を聴くと、いつも自分の英語力の無さを痛感します。

ある程度は聞き取れますし理解も出来るんですが、「ある程度」でしかないんです。

特に今日の人は、私にとっては聞き取りにくい英語を話す人で、難儀しました。

聞き取りにくい原因は、恐らく英語が流暢すぎることに加え、表示されているスライドとはちょっとだけ違うことを話している時間があったせいだと思います。

それで気付いたのは、私は英語の講演を聴く時に、「スライドを見る」ことで喋ることをある程度「予測」し、その予測に基づいて単語やセンテンスを拾っているのかもしれないということです。

だから予測が外れると途端に聴こえなくなるのかな、と。

何にせよ英語の勉強は緊急課題だな、と再認識した次第です。

あと、外国の人の所謂「学歴」を聞くと、日本国内での学歴なんてどうでもいいもののように感じてしまいます。

他の分野のことは全く知りませんが、生命科学の分野では世界が相手です。

そこで実績さえあれば、日本国内での学歴はあんまり意味をなさないような気がしないでもありません。

もちろん全く無関係というのはあり得ませんが。

ただ、所謂「学歴」の上位と考えられるところの方が「実績」を出しやすいのも事実。

環境とか人材とか資金とか、いろいろな面で。

それを関係あるような無いような感じなのですが、講演した人の経歴を聞いた時は少し笑ってしまいました。

ハーバード大学からケンブリッジの大学院って、Xファイルのモルダーと同じなんだもん。