太陽系の果て
2006年の国際天文学連合の総会で、冥王星は「惑星」ではなくなりました。
「dwarf planet」という新カテゴリの星として分類されるようです。
1930年に冥王星が発見されてから76年目の出来事です。
冥王星の公転周期は248年197日5.5時間なので、発見されてから太陽の周りをまだ三分の一も回ってません。
一周くらいさせてあげればいいのに。
冥王星はその名前のカッコ良さもさることながら、「太陽系の最果て」としてのイメージから、数々のSFの舞台になってきました。
SF好きとしては「冥王星基地」とか聞くと、無駄にワクワクしてしまいます。
太陽系から出て行くときにも、「終わりの地」「始まりの地」としての冥王星の役割は重要でした。
どこか「虚無」「死」を連想させる「冥王星」と言う名の「惑星」が果たす役割は大きかったと思います。
これからはその役目を海王星が担うのでしょうか。
個人的にはあまりピンと来ません。
科学的な分類としては、今回の決定に何の異存もありません。
冥王星は、動物界におけるカモノハシのようにあまりに特殊な存在でした。
その特殊性ゆえに新分類で対処した方が色々分かりやすくなると思います。
個人的には、冥王星を含むいくつかの星が「dwarf planet」であるとされたことにより、新しいSFのアイディアが生まれてくれればいいなあ、と願っています。