窓の外、窓の中
今日はとある会議に出席していました。
大学ではない場所に出かけて、大学の人ではない人と会議をして。
もちろん私だけではなくうちの研究室の教授や、他の研究室の教授や学生もいました。
「出かける」というだけで、少し違った気分になります。
会議は仙台市の中心部のビルの中で行われました。
時間は、ちょうど辺りが暗くなるくらい。
会議室の窓から外を見ると、向かい側のビルの中が窓越しに見えました。
窓の中だけが明るくて、殊更に際だった印象を受けました。
覗きのようでちょっと気が引けましたが、窓枠の中の光景に目を奪われてしまいました。
窓の中には、割と多くの人がいました。
10~15人くらいでしょうか。
そこはオフィスで、スーツ姿の男性や女性が忙しそうに働いていました。
パソコンに向かって何かをしていたり、コピーを取っていたり。
ちょっと立ち上がって会話をしていたり。
私は「オフィス」を見たことがなかったので、まるで違う世界の出来事のように見えました。
多分、私が見ることの無かった他の窓の中でも、それぞれがそれぞれの生活を送っているんだと思います。
ふと、自分の日常の中で「他人の日常」という非日常に触れたことがとても新鮮でした。
向こうからこっちを見たら、彼らにとっては不思議な「私の日常」が窓の中で展開されていたわけですし。
そんなこんなでとても面白い経験をできました。
会議の内容はあんまり覚えていませんが。
自分が会議中に発表している時以外は、意識は遙か向こうの窓の中でしたから。