どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

DHMO

今日のテーマはDHMOについてです。

DHMOは正式名称をDihydrogen Monoxideという化学物質です。

私も実験でしばしば使うのですが、化学的性質、環境への影響、人体への影響については以下のようなものが代表的です。

化学的性質

DHMOは水酸の一種で、ほぼ無色(ごく薄い青色)、無臭、無味であるが、毎年無数の人々を死に至らしめている。

DHMO酸性雨の主成分であり、温室効果にも大きな効果を持つ物質である。

DHMOの分解には大量のエネルギーが必要で、分解後には高濃度の水素ガスが残留する。

DHMOは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、セシウムなどの金属を侵し、水素ガスを発生させる。またその際、強アルカリ性の水溶液が生成する。

・三酸化硫黄と反応して硫酸を、また二酸化硫黄と反応して亜硫酸を生じる。

環境への影響

バイオテクノロジー分野においても、動物実験や遺伝子操作などの過程で用いられている。

・農薬散布にも使われ、汚染は洗浄後も残る。

DHMOは非常に高い溶解力を持つため、工業的に溶媒や冷却剤などとしてコンビナートや原子力施設で大量に使用され、そのほとんどは河川に投棄されている。

DHMOは帯電しやすいにも関わらず先進国の大企業によって自然界に放出し続けられたため、時々放電し人々を即死させたり、火災の原因となっている。

人体への影響

・液体のDHMOを呼吸器系に吸引すると急性の呼吸不全を引き起こすことがある。

・経口摂取で発汗、多尿、腹部膨満感、嘔気、嘔吐、電解質異常、悪心、下痢、腹痛、頭痛を来すことがある。

・大量に摂取すると痙攣、意識障害等の中毒症状を引き起こし、最悪の場合死に至る。

・妊婦がDHMOを摂取すると、胎児にも胎盤を通じて体内に入り込むことが確認されている。また、世界の主要な都市圏に住む女性の母乳中からは割合で85%以上の高濃度でDHMOが検出されることも知られている。

DHMOを使用した自殺や殺人事件も、毎年後を絶たない。

このような性質を持っています。

これだけを読むとちょっと危ない目の物質のような気がしなくもありません。

DHMO、ジハイドロジェンモノオキサイド、つまりH2O、水です。

上記のことは事実ですが、危険物質であるかのような表現で書かれています。

ジョークの一つらしいです。

でもこの方法論って、周りでたくさん使われているような気がしてます。

「結局この文章は何が言いたいんだろう?」と考えないと、うっかり騙されかねないので注意が必要かもしれません。

科学的っぽい文章は、実はあんまり科学してないことも多いです。

曖昧な表現をした科学も割とたくさんあったりします。

「Dihydrogen Monoxide」という言葉から構造を考え始める人にとっては、この文章は読むたびに「プププ」と笑えるものでしかなかったと思います。

Wikipediaを眺めてたら見つけたので、紹介してみました。

Wikipedia ; DHMO

嘘はつかなくても恣意的な表現は可能なので、色々難しいです。