どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

予測変換

人と会話をする際、相手のことを見知っているほどに、相手の考えていることをある程度予測できると思います。
それは「予測」でしかないので、こちらの勝手な思い込みである可能性ももちろん高いとは思いますが、相手との付き合いや、立場や、相性や、状況や、その他の要素によって、かなりのところまで正確に予測することは可能であると思っています。
正確に予測した上で、どのように対応するかは自由です。
意図を汲み取って話を発展させても良いですし、ちょっとポイントをずらして話を軌道修正しても良いですし、あえて触れないようにして全力でスルーしても良いですし。

しかし、相手との関係、特に立場によっては「意図を汲まざるを得ない」と言う状況が発生します。
ここでとても難しいのは、例え相手の意図を汲んだ上の発言であっても、発言をした側にその発言内容に関する責任が生じてしまうことです。
明らかに「こう言って欲しいんだろうな」と言う態度が相手からありありと見えたとしても、こちらがそのことを口に出した場合、それはこちら側の意見と言うことになります。
その内容が会話全体を通じてのメインであるときには会話の決定権自体を委任されたという状況にも陥ります。
例えば、
「これはkasaさんの意見なんだけど」(ニヤリ
と言ったような状況。

優柔不断な人だったり、発言に責任を持ちたくない意識を持っていたりする人ほど、相手に決定権を委ねる、丸投げする傾向にあると思います。
また、そのような人たちは相手に言わせようとするため、会話が冗長になる傾向もあります。
そして、自分の頭の中にあった意図とは違うことを相手が提案してきた場合には、受け入れません。
このような人と会話をすることになったら、相手の意図を予測して相手の意図通りの結果に落ち着くか、かなりの時間を費やす不毛な会話の果てに物別れに終わるか、どちらかです。
もちろん、相手との関係やお互いの予測変換精度、性格や考え方などの要素もとても大きいのですが。

と、ここまで書いて初めて気づきましたが、これの究極の形が「つー」「かー」なんですね。
もし誰かと会話する際に、相手がこちらに会話の決定権を傀儡的に委ねてきた場合、とりあえず「かー」と言ってみて相手をキョトンとさせてみたら、ちょっとだけ面白いかもしれません。
たぶんホントにちょっとだけですけど。