どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

秘密基地

ふと思い出した。

小学生の頃は秘密基地に夢中だった。

近くの工場から段ボールを勝手に持ち出して、河原で組み立てた。

秘密基地。

狭いし暗いし隙間だらけだし雨が降ったら壊れてしまうような代物だった。

でもそこには秘密があった。

友人との秘密の共有もあった。

漫画を読んだりゲームボーイをしたりお菓子を食べたり他愛のない話をしたりした。

学校とは隔絶した空間。

自分たちだけの秘密基地だった。

あれから15年以上経った。

今の自分には秘密基地はない。

でも秘密基地が大好きだった自分の性根は変わってない。

秘密基地に憧れる。

自分の社会とは一線を画する、自分しか知らない秘密の世界。

行きつけの居酒屋に憧れる。

大人の秘密基地。

「おっちゃん、麦焼酎をロックで」

30歳までにはお気に入りの秘密基地を作りたい。