二進数の海
望む望まないに関わらず、ネット上の情報としての自分が、リアル世界の自分と切り離せないものになりつつあると思います。
例えば以前にも書いたのですが、私の本名でGoogle検索をすると、私の所属や連絡先、年齢、研究テーマ、所属学会、研究室のメンバーなどの情報が明らかになります。
望んでいないんですけどね。
ある意味仕方がないと諦めています。
現実の世界と異なり、ネット上の世界では情報の発信者と受信者の境界が極めて曖昧です。
発信も受信も簡単。
従って、現実の世界よりも、より簡単に、言葉を換えれば無責任に情報の発信がなされるような印象を受けます。
それは、本来であれば保護されるべき情報に対しても例外なく適用されます。
また、受信も極めて簡単であるため、望まない情報でもいつの間にか入手していることもあります。
積極的に情報を探索していないのに、知ってしまうこと。
先日の中津川女子中学生殺人事件について、本来であれば保護されるべき情報が、この二進数の世界には飛び交っています。
そして、積極的に知りたくもないのに、様々な情報が入ってきます。
殺された女子中学生は13歳、容疑者の少年も15歳ですから、彼らの情報は守られてしかるべきです。
しかし、私は今日一日で容疑者の少年の本名や学校、顔写真、趣味やその他の情報を知りました。
被害者の女の子に関してもそうです。
その一因として、彼らが情報の発信者であったことが挙げられます。
その情報を見る限り、私は容疑者の少年に同情は出来ません。
しかし、その少年や被害者の女の子の情報をあちこちに貼付けている輩や、なんだかんだ言いながら結局その情報を読んでいる自分。
全てに対してこの上なく気分が悪い。