ダブルスタンダード
私は最近テレビをほとんど見ないので知らなかったんですが、崖で立ち往生した野良犬が救出されて大騒ぎになっているみたいですね。
とてもいいニュースなのは間違いないとは思うんですが、気になったので少しだけ。
徳島市加茂名町の眉山(びざん)ふもとの急斜面で、崩落防止用擁壁のコンクリート枠に犬が迷い込み、動けなくなった。住民によると既に5日が経過し、「自力での脱出は不可能」と判断した徳島市消防局は22日午前9時からレスキュー隊員約20人を出動させ、正午前に救出した。この犬、凄く運が良いです。
ただの野良犬だったら「保護」じゃなくて「捕獲」でしたから。
引き取りたいという申し出もたくさんあるようですし、幸せな犬生を送ってもらいたいものです。
さて、現在の日本では年間40万匹以上の犬猫が安楽死処分されています。
単純に割り算した結果、おおよそ3分間で2匹です。
飼い主に保健所に連れてこられたもの以外は大体が「捕獲」です。
前述の「保護」された犬との違いは何なんでしょうね。
「報道」というものはその性質上「非日常」の出来事を伝えるものです。
余程のことがなければ「日常」の入り込む余地はありません。
単純な話として、保健所で犬や猫が安楽死処分されているのは「日常」、つまりは報道するまでもないことです。
その大量の「日常」の中で、一匹の犬がたまたま「非日常」に入り込むことに成功しただけなんだと思います。
「保護」された犬は運が良いです。
この犬が特殊例じゃないようにするには、二つの方法しかありません。
つまりどちらかの基準にあわせることです。
全ての犬を「保護」するか、全ての犬を「捕獲」するか。
前者にあわせるのが理想的です。
動物を飼うということは、その発想がそもそもエゴです。
だから最後までそのエゴを貫き通して欲しいと思います。
途中で投げ出さない、投げ出す可能性があるなら最初から飼わない、そんなに難しいことではないと思いたいです。
私は動物を飼う気はありません。
エゴを通す通さない以前に資格が無いと思っているので。