どことなくなんとなく

研究の息抜きに綴る適当な文章

悪魔の証明

悪魔の証明」とは、モノ・行為の存在を巡って、「あること」に比較して「無いこと」を証明することが極めて困難であることを比喩する言葉である。
Wikipediaより。

「ある」ことを証明するには、「ある」例を提示すれば済みますが、「ない」ことを証明するには全ての存在・可能性について「ない」ことを証明しないとなりません。

思いついた例を挙げれば、少し昔までは「シーラカンスは存在しない」ことになってました。

絶滅したと思われていたので。

しかし「シーラカンスは存在しない」ことを証明するには、深海から宇宙空間まで、考えられるありとあらゆる場所を調査して、それでも「いない」ことを提示する必要があります。

この調査が不十分である場合には常に「いるかもしれない」という状態にあります。

逆に「シーラカンスは存在する」ことを証明するには、一匹捕まえてくれば済みます。

実際、シーラカンスは存在していました。

このことを「検証と反証の非対称性」と言うみたいです。

悪魔の証明」が「悪魔の証明」と呼ばれる所以が、「悪魔の最高の知恵は、存在しないと思わせること」ということです。

悪魔は存在しないと大抵の人は思っていますが、存在しないという証明は為されていないわけで。

無論存在を証明されたわけでもありませんけど。

従って「私には彼女が居ない」という命題が、如何に証明困難であるかが分かると思います。

そして証明が完了するまでは、常に「居るかもしれない」という状態なんです。

居るかもしれないんです。

残念ながら、悪魔と同じで存在が証明されたわけでもありませんけど。

将来的に存在が証明されたときに、今度は性質が「悪魔と同じ」だったら泣いても泣ききれません。