遺伝子で暗号
ちょっと前にこんな記事を見つけていました。
記録媒体はバクテリア -「数億年」の保存目指す慶応大学研究チーム
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0705/21/news030.html
一部を引用しつつ紹介です。
近ごろのデータはディスク、コンピュータチップ、HDD、そして古き良き紙に保存される。日本の科学者は、もっと小さくて耐久性が高いものとして、バクテリアに目を向けている。ちょっとこの説明だと言葉足らずの面があるので、簡単に説明します。DNAの遺伝暗号を表す「TCAG」の4文字は、デジタルデータによく似た働きをする。組み合わせによって特定の文字や記号を表すことが可能だ。ゲノムのコードを翻訳あるいは読み取って、音楽やテキスト、映像などのコンテンツを生成することができる。
所謂「遺伝子」の本体はDNAという物質なのですが、これは4種類の物質から構成されています。
アデニン(A)とチミン(T)とシトシン(C)とグアニン(G)と。
この4つの物質の並び方によって、「遺伝情報」が保存されています。
冨田教授のチームでは、ノーベル賞を受賞した物理学者、アルベルト・アインシュタインの有名な方程式「E=mc2」と、アインシュタインが特殊相対性理論を発表した年である「1905年」を普通のバクテリアに挿入することに成功した。この記事だけでは具体的な方法は分からないんですが、上記のATGCの4文字を使えば、情報を生物の遺伝子内に記録することは可能です。
やろうと思えば私にも出来ます。
例えば、アルファベット26文字とアラビア数字10文字をこの4文字で表そうとすれば、ATGCのうち3文字を使って、アルファベット1文字を表せば良いわけです。(4の3乗は48なので、十分表記可能)
「ここが文の最初ですよ」という目印の配列の後に、保存したい文章をATGCに「変換」して挿入するだけです。
解読するときには「文の最初」を見つけて、そこから「翻訳」すれば読めます。
実はこれは生物が遺伝子を機能させる時に行っていることと同一なんですが。
じゃあ、ちょっとここで逆に考えてみます。
すでに生物のDNAの中には、何らかの暗号が隠されているかもしれません。
と言うのも、人類が「DNA」の機能を明らかにしてから60年も経ってません。
60年あればDNAの中に暗号を隠すことは可能なんです。
過去にもの凄く科学の発展した文明があったとしたら、多分彼らも同じようなことを考えると思います。
その場合、どの生物に暗号を保存するかが問題ですが、私は「人間」に保存するのがベストだと考えます。(倫理観を無視すれば)
暗号にして情報を残すということは、後世に誰かがその情報を解読することを期待しているはずです。
そして解読する可能性が最も高いのは「人間」ですので、「人間」の中に暗号を隠しておけば、必ず解読する人間に情報が伝わります。
人間の持っている60億塩基対の中に、古代人の隠した暗号があるとしたらちょっと面白いですね。
面白いんですが、個人的に「暗号」と聞くとどうしても「人類の滅亡」を思い出すのは、完全にMMRのせいだと思うんです。
ATGCを並べ替えるとACGT、ACは「世紀」を表す言葉だ。そして「GT」と言えばトヨタの往年の名車、「2000GT」だろう。つまりDNAの4文字はAC2000、西暦2000年を表しているはずだ。
そして恐ろしいことに、DNAには4文字しかない。これで終わりだ。つまり西暦2000年を前に人類は滅亡するんだ!
な、なんだってー。