ニラは多分濡れ衣
すでにあちこちで指摘されているので、わざわざここに書く必要もないかもしれませんが、一応周知の意味で簡単に書いておきたいと思います。
毒入り餃子の事件が色々と報道されていますが、「餃子のニラに使われていたメタミドホスが原因では?」という方向になっているようです。
中国餃子で中毒計10人に いずれも同一輸入業者、メタミドホス検出(産經新聞ニュース)
一部引用です。
中国産の冷凍ギョーザを食べた一家5人が食中毒症状を訴え入院、ギョーザのニラから農薬成分が検出された問題で、同社輸入の冷凍ギョーザを食べて中毒症状に陥った人が他に千葉県内で2人、兵庫県内で3人いることが、厚生労働省の調査などで分かった。
警察当局や厚労省の調べなどによると、千葉県市川市の一家5人が今月22日午後8時ごろ、自宅で夕食として中国産の冷凍ギョーザ餃子を食べたところ、下痢や吐き気などをもよおし、病院に収容された。その後、県警で一家が食べた餃子を鑑定したところ、有機リン系薬物「メタミドホス」が検出された。
ここで、「ニラ」から「メタミドホス」はおかしいんです。
ニラは、ネギと同じくユリ科ネギ属の植物なのですが、これらの植物にはほぼ害虫はつきません。
ニンニク・ネギ・ニラ類は虫が嫌いますので、一緒に植えると虫を寄せ付けない効果があります。そういった コンパニオンブランツを活用するのも効果的。害虫、農薬、化学肥料を減らすことができます。
メタミドホスは、「殺虫剤」です。
メタミドホス(Methamidophos)は、有機リン化合物で農薬、殺虫剤の一種。日本国内では登録がなく使用できない。
この農薬を使って(虫がつきやすくて)、しかも中毒を起こすほど大量(ラットでのLD50が16-21mg/kgなので、ヒトが中毒を起こすには1g程度の摂取が必要)に混入となると、小麦粉が怪しいようです。
果たしてこの薬物が原因なのかどうか、原因だとしたらどの食材が危ないのか、冷静に判断することが必要なんじゃないかな、と思います。